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第97話 圭と明

Author: G3M
last update Last Updated: 2026-02-08 10:57:29

 範経はぐったりとソファーにもたれこんだ。

「兄さん、どうしたの?」とめい

「ひどい悪夢だよ」と範経。「家族の首を切り落とした上に、また現れた姉さんたちにあんな虐待をしてしまうなんて」

「兄さん、記憶が戻ったの?」とけい

「記憶って?」と範経。

「この夢の世界に来る前の記憶よ」と明。

「ここに来る前?」と範経。「そもそも、どうしてこの変な世界にぼくがいるの?」

「まだ思い出してないみたいだわ」と圭。

「でも、だいぶ高校生の兄さんらしくなってきた」と明。

「二人とも何を言ってるの?」と範経。

「兄さんは、どうしてここに来たのか思い出したら戻れるわ」と明。

「それまで私たちが一緒にいてあげる」と圭。

「どうしたら思い出せるの?」と範経。

「自分の気持ちに正直になったら思い出せるわ」と明。

「自分の気持ち?」と範経。

「そうよ」と圭。

「なぜ私たちがこんな格好してるか知ってる?」

 圭が腰に手を置いてレザービキニの赤いトップスをつけた胸をそらせた。

「なぜ?」と範経。

「分からないの?」と明。

「兄さんを誘惑するためよ」と圭。

「そうなのか」

 範経はハハハと笑った。

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